2025-11-22
真の教育とは?子供に多額の費用をかける意味
おはようございます。魁!田中塾の大介です。朝晩はずいぶんと寒くなってきたので皆さん風邪など引かないように。
さて本日の話題は子供の教育について少し私見を述べさせて頂きますね。先日の日経新聞で面白い記事を読みました。〜米国で「ブルーカラービリオネア」現象 AI発展で潤う肉体労働者〜 内容としてはAI(人工知能)の急速な発展により、弁護士やコンサルタントといった従来のホワイトカラー職の一部がAIに代替される可能性がある一方、配管工、電気技師、自動車整備士、建設作業員など、現場での専門的な技能を要するブルーカラー職種の需要が急増し、高収入を得る富裕層が増えている現象のことだそうです。アメリカでは弁護士の家に修理工がポルシェでやって来たなどと、興味深くて面白い内容でした。
アメリカでのこの現象を受けて、日本でもこれからは多額の教育費をかけて有名大学に行かせるよりも手に職をつける専門学校に行かせる方がよっぽど将来性が高いと言った論調が出ていますが、果たして本当にそうでしょうか?
AIに代替されにくい技能の価値向上: アメリカ同様、AIの進化によって自動化・言語化が難しい現場の専門技能(配管工、自動車整備士、建設作業員など)の価値は、日本でも高まっています。
人材不足の深刻化: 建設業や物流業といったブルーカラー職種は日本でも深刻な人手不足に直面しており、需要と供給のバランスから賃金が上昇する圧力は強まっています。
キャリア観の多様化: 「大学卒・ホワイトカラー=成功」という従来の固定観念が揺らぎつつあり、「手に職」をつけるキャリアが見直され始めています。
以上のことから、日本もアメリカのようになるだろうと思われがちですが、結論として日本では当面の間、少なくとも20〜30年間はアメリカのような現象は起こらないでしょう。
なぜなら日本はまだまだ超がつくほどの学歴社会であるからです。先程わたしは少なくともあと20〜30年間はアメリカのようにはならないと言いましたが、ちょうど20〜30年間くらいで私たち第二次ベビーブーム世代(高度成長期を作り上げた団塊の世代の子供でバリバリの学歴社会て育ってきた申し子世代)が完全に現役引退する時期であり、我々の世代がいなくなるまでは日本で学歴はまったく関係ないと言える時代は来ないでしょう。
要因として日本国内の企業では依然として高学歴や大企業志向が根強く、技能職の社会的評価や賃金水準がアメリカほど迅速に上昇しない可能性が高く、アメリカでは職業訓練校への支援や奨学金制度が比較的充実しており、技能への投資が促される環境がありますが、日本では大学以外の選択肢が軽視されがちな傾向があります。
しかしながら、昔から言われているように手に職を持つことはこれからの時代にますます重要になってくることは明らかでもあります。専門学校は特定の職業に直結した実践的な教育を提供し、卒業後すぐに現場で活躍できる「即戦力」としてのスキルが得られます。また、専門職分野における就職率は高く、安定した職に就きやすい傾向があります。
こうしてみると、やはりこれからの時代は日本でも高い教育費をかけて大学に行かせるよりも、早い段階で手に職をつける選択肢の方が良いのかもしれないと思われますが、私はここに一つ大きな観点が抜けていると考えます。それは多感な少年時代から大人になるまでの人間形成に一番大切な時期を、『いつ』『どこで』『誰』と『何を』『どのように』学び、そして『どのような環境』で人間関係を築いていけるかということです。
私は小学校の低学年から塾に通い、中学受験で立教中学校に入り、そのまま立教高校、立教大学に進学しました。なぜ中学受験の道を選んだのかと言いますと、私は小さい頃から野球少年で、幼い頃に見た甲子園で活躍する早稲田実業の荒木大輔投手に憧れて、どうしても甲子園に行って野球がやりたかったからです。今でも覚えている母との会話があります。
私:『僕も荒木大輔投手のように甲子園で野球をやる。』
母:『それなら野球の強い学校に行かなきゃね。』
私:『じゃあ僕も早稲田実業に行く。』
母:『それならしっかりお勉強しなくちゃね。』
私:『わかった。僕、たくさん勉強する。』
と言った感じで小学2年生の頃から塾に通って一生懸命(?)勉強しましたが、残念ながら願い叶わず早稲田実業中学校には合格することは出来ず、何とか立教中学校に補欠合格でギリギリ入ることができました。
もともと勉強が好きではなかったので、中学校に入ってからも赤点ばかり。恥ずかしながら普段の勉強について行くのも精一杯でせっかく中学受験が終わったのに、また塾に通う有様でした。もちろんそれは高校に上がってからも続き、挙げ句の果てには家庭教師までつけてようやく大学まで滑り込んだ次第です。
あまり知られていませんが、立教は小学校・中学校・高校・大学までエスカレーター式の学校だと思われがちですが、実は全然違うんですよ。学内進学の条件は意外に厳しくて、当時は全教科6割以上の成績が必須で、仮に国数理社英をすべて満点取っていても体育や聖書(立教はキリスト教系の学校)の成績が6割未満だと進学できませんでした。
まぁ私のていたらくは置いときまして本題に戻りますと、少なくともこれまでの私の半生を振り返って見れば、間違いなく中学校から立教に行って良かったなと自信を持って言えます。
中学・高校・大学で一緒に学び、過ごした10年間で得た人間関係は卒業して30年経過した今も脈々と続いており、これからも代々受け継がれていくだろうと思っています。素晴らしい環境の中で幅広い教育を受けさせてくれた両親に改めて感謝します。本当にありがとうございます。
現在、中学校から私立に入って大学まで進学した場合、一人当たりの教育費はおおよそ1,500万円〜2,000万円ほどかかると言われていますが、出来の悪い私の教育費はおそらく通常の1.5倍はかかっていたのではないかと考えると両親にはとんでもなく経済的負担をかけてしまったと反省しております。ちなみに私の弟は同じく中学から学習院中等科に通い大学受験で慶応義塾大学に進学しましたが、私のように塾や家庭教師にお金をかけることはなく、私の半分くらいの教育費だったのではないかと考えると合わせてちょうど2人分で済んだので優秀な弟にも感謝です。
私にも娘が2人いるのですが、長女は中学から学習院女子へ入学しそのまま学習院大学へ進学し、次女も同じく中学から東京女学館に入って今年の春から聖心女子大学に進学してくれました。これから彼女たちがどのような道を選び、どのような人生を歩んでいくのか、とても楽しみです。私は両親にさんざん心配させてたくさん迷惑をかけてしまいましたが、親になってみてようやく分かる両親の大変さや偉大さが身に染みている今日この頃です。
AI時代において、現場でしか発揮できない熟練したスキルを持つ専門職の価値が高まっていることは事実ですが、大学か専門学校かの二者択一ではなく、将来どの道に進むべきかは個人の適性や将来設計によって異なります。専門学校で特定の分野で即戦力となるか、大学で幅広い知識とキャリアに加えて豊富な人間関係を得るか。
しかしながら、どのような進路を選んでも一人で社会を生きて行くことは出来ません。私はこれからどんなにAIが進化しようとも変わらず最も重要なスキルは「人間力」であると考えます。今後ますます激しくなる変化の時代をたくましく生き抜くために『人間力』を磨いてみてはいかがでしょうか。
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